3月から赤字・赤字・赤字…
いま、コンビニではタバコが品切れ状態に陥っているそうです。
フィルター部分が生産できないので、タバコを生産できないからだそうです。
このようにモノの供給がストップしてしまうことで、生産に支障をきたす“2次災害”が産業界全体に及びつつあります。いつになったら復興できるのか、見通しも付きません。
このような状況の中で、3月から売上高が激減し、赤字に陥っているところは珍しくありません。
「珍しくない」というよりも、多くの企業が既に赤字に陥りつつあり、その赤字幅が拡大していると断言しても良いでしょう。
この赤字幅を小さくしなければ、会社がもたなくなります。
だから、緊急避難措置としてのコストダウンが必要です。
昇給の停止
3年は、昇給できない会社が急増すると思います。
定期昇給の停止をした方が良い会社が多いのかもしれません。
会社によっては、賃金表(年齢給・勤続給・職能給)を使っているところもありますが、その年齢給・勤続給も含めての定期昇給を一時的に凍結するのも1つだと思います。
いろいろな選択肢
- 選択肢1
- 休業に伴う助成金の申請
休業を実施することで、雇用調整助成金を受給することも良い選択肢です。
この助成金を受けるには、事前の休業計画届けが必要ですから、とりあえずそれを提出しておくと良いでしょう。
なお、厚生労働省は「平成23年6月16日までの間については、災害後1カ月の生産量、売上高等がその直前の1カ月又は前年同期と比べ5%以上減少する見込みの事業所も対象となり、また同日までの間に提出された計画届けについては、事前に届け出たものとして取り扱いますので、労働局又はハローワークにお問い合わせ下さい」という案内を流していますが、それは青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県という被災地を対象にしているようです。(このあたりは流動的ですから最新情報を逐次流させて頂きます) - 選択肢2
- 振替休日
出勤してきたとしても業務ができる見込みがない場合は、その日を休ませてしまう方法もあります。
そして、他の勤務日を事前に特定して本人に通知すれば、振替休日となります。
ただし、その振替休日の場合でも、週40時間を超えた場合は、割増賃金の0.25が必要になることをご理解下さい。 - 選択肢3
- 賃金カット
生産停止が長期化することを見込まれ、かつ、経営状況が赤字に陥ると見込まれる場合は、賃金を一時的にカットすることも検討課題になるかもしれません。
その際は「何時から何時まで賃金カットするのか?」「カット率は職位や賃金額に応じて、どんな割合にするのか?」等々を決めなければなりません。 - 選択肢4
- 内定の取り消し
内定の取り消しは、やりたくないことです。
しかしながら、経営そのものが危機に瀕した場合は、そんなことをいっておられないかもしれません。その場合は、やむを得ない措置といえましょう。
その場合は、十分なる説明と補償が必要です。 - 選択肢5
- 人員整理
最後の手段として人員整理もありえるでしょう。
その場合は、希望退職の募集から始めましょう。
指名解雇などは、トラブルの可能性があるので、避けた方が無難といえましょう。
絶対に行わない方がいいこと
× 承諾を書面でもらわずに一方的に賃金カットすること
一方的な賃金カットは違法です。労働基準法は、賃金支払いの5原則として次のように定めています。
「1.通貨払いの原則 2.直接払いの原則 3.全額払いの原則 4.毎月1回以上の原則 5.一定期日払いの原則」。
この中で一方的な賃金カットは、全額払いの原則に反しています。
時効は2年ありますから、退職した後からでも請求できます。
賃金カットを行う場合は、法で定められた手続きが必要です。
× 時間外をさせても時間外手当を払わないようにすること
時間外をさせても時間外手当を払わないというのは、労働基準法違反であり、もちろん認められません。


■ 講師 中川 清徳((有)中川式賃金研究所所長)